大正九年、函館の港町に建てられた木造三階建て。長く海産業の拠点として使われ、 この街の発展を支えてきた建物です。いまは「T9 HAKODATE」として、新しい時代を迎えています。
空き家から、はじまった
この建物は、空き家になっていました。それを合同会社シルバークリークパートナーズ様が購入され、利活用の不動産企画のご依頼をいただいたところから、プロジェクトがはじまります。2025年1月のことでした。
「地域の活性化になる不動産企画をしたい」。それが、オーナーのご要望でした。私たちが担当したのは、各フロアの活用方法、事業収支、そして資金調達の支援です。設計でも施工でもなく、この建物をどう使えば事業として成り立つのかを組み立てるところが、私たちの持ち場になります。
三つの用途を、重ねる
1階にテナント、2階に宿泊施設、3階にラウンジ。三つの用途を重ねたのは、平日と週末、昼と夜、それぞれの時間に人が居られる場所にするためです。用途がひとつだけの建物は、その用途が止まった瞬間に、また空きます。
これまで海産業の拠点として港町函館の発展を支えてきた建物を、いまの時代に合わせてどう活用するか。その来歴を踏まえたうえで、企画をご提案しました。
竣工、そしていま
観光庁の令和7年度「歴史的資源を活用した観光まちづくり推進事業」に採択され、2026年3月「T9 HAKODATE」として竣工しました。3階のラウンジは現在リニューアル中で、完成を待っているところです。
写真:株式会社エイトデザイン ウェブサイトより引用(設計デザイン担当)